俺のダイエット始めます
そこのあなた。俺がダイエットするからと言って過剰に反応しなくて大丈夫だ。
例えあなたがカミングアウトして性転換したとしても，突如禁煙宣言したとしても，逆に今まで辞めていた煙草を急に喫い始めたとしても，毎日酒を飲み明かして記憶を無くしていたとしても，どう考えてもキモイおっさんとお付き合いしていたとしても，尽くしている相手に絶対に騙されているとわかっていたとしても，家族の借金のカタにソープに沈められたとしても，逆に遊ぶ金欲しさに身体を売っていたとしても大丈夫だ。俺はあなたの邪魔はしない。全力で応援する気持ちも持っている。しばらくほんのしばらくの間でいいので黙って暖かく見守っていて欲しい。
むしろ応援して欲しい。この世の中にあるたくさんのダイエット方法，どれが正解かなんて俺にはわからない。だから俺は一つずつ試すしかない。時にはミーハーに時にはユニークに自分の中で一番しっくりくるのはどれなんだろう，どれが効果があるのだろうそんなことを試したりダイエット仲間と情報交換したり，時には失敗したり少しずつでも効果が出たら嬉しかったり，そんなことをしたいだけなのだ。あなたは特別なことは何もしてもらわなくても良い。何も言わなくていいのだ。そう何もしなくていいのだ。
目標は違っても何かに向かって努力する姿は美しい。たとえ今はデブでも少しずつバッキバキの美しいボディをできるだけ楽に手に入れるため努力とリサーチはかかすつもりはない。そのための多少の出費はしょうがないと考えている。そして結果が出た時のご褒美も忘れてはいない。自分へのご褒美は誰よりもえげつなく，甘美なモノにしなくては意味がない。そんなことを妄想しつつダイエット方法を考えるのは，何か隠れていけないことをしているソレによく似ている。誰にも迷惑をかけずにコツコツと自分のためだけに時間を費やし，それがやがで自分の美しい身体となって帰ってくる。その後には自分への甘美なご褒美が待っているとしたら，もう考えただけでも大変なことになってくる。前かがみに歩く俺は今はまだ小さく儚く醜いが今に見ていろと思いつつ晩酌だけは死守したいと本気で考えている。
